3回目(歌仙)

  平成12年12月5日〜平成13年4月10日
 
 

  1 朝霧  ギンナンを 食べては想う 故郷かな

  2 安寿  こころの中の永遠の秋

  3 朝霧  停車場で 「かなしき玩具」を 捲りたり

  4 ぶんや  枕木の上落ち葉が一枚

  5 安寿  旅をする夢はこんでよ、渡り鳥

  6 朝霧  早く治れと ギプスをなでて

  7 ぶんや  みぎのてにきずぐちにぬるしおかくし

  8 朝霧  新巻鮭の 出荷じゃ急げ

  9 安寿  正月の海はきのうと変わらない

  10 くま  立ちて待ってた 月を寝て待つ

  11 朝霧  よい酔いて 桜の向うの 空は春

  12 ぱぐ  ひばりが高く 舞い上がるなり

  13 ぶんや  目の前の恋の結末気づかずに

  14 朝霧  コーヒー味わう 振りをしている

  15 安寿  待ち合わせまだかまだかと煮詰まりつ

  16 朝霧  次の電車に 全てを賭けた

  17 珠里  寝坊して 新年早々 遅刻ぎみ

  18 朝霧  朝食抜くなと しかられており

  19 安寿  捨て猫のミルク確保し一目散

  20 朝霧  連れてけないけど せめての気持

  21 安寿  手づくりの晴れ着をおいて家出ます

  22 朝霧  頭上の夕日は 涙の墓標

  23 ぱぐ  春近し 菜の花摘んで 仏前に

  24 珠里  われひとり立つ 青空のもと

  25 朝霧  疾風や 息を切らせて ゴール切り

  26 津羽芽  なぜか戸惑う君の笑顔に

  27 朝霧  義理人情 下心ありの バレンタイン

  28 田舎の和平  年ごと増える チョコの枚数

  29 津羽芽  彼の女(ひと)と 縁切れてより 幾年か

  30 朝霧  やっと覚えた 米の炊き方

  31 津羽芽  唐突にプロポーズ受け大慌て

  32 ぱぐ  むかしのひとの 手紙を焼く日

  33 朝霧  葉桜の 日々にもやっと 風がふき

  34 安寿  香水変えてみたの気づいた?

  35 あしゅりん  あたらしい恋を心にまとうように

  36 朝霧  夕立の中を 駆け回ってみる



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